遂に2015年11月からパチンコのMAX台の新台入荷が無くなりましたね。
まー、無くなったと言っても現行のMAX台がホールにまだ残っているのであまり実感は無いでしょうが。
今回の規制に関して色々語ろうと思いますが、まずは規制の内容についてまとめてみましょう。
規制の内容
1.大当たり確率の下限が変更
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
大当たり確率の下限 | 1/320 | 1/400 |
と言うことは、ホールの稼ぎ頭であるMAX台が無くなると言うことですね・・・。今回の規制で最もインパクトがある内容です。
それにしても何でこんな中途半端な確率なんでしょう。いっそのこと1/300で良いのに。
2.期待獲得遊技球数の上限が変更
期待獲得遊技球数とは、1回の大当たりで得られる出玉の平均です。
この数字が大きいほどギャンブル性が高くなります。
【一般確変機とST機】
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
3個賞球の台 | 7,200個 | 9,600個 |
電チュー1~2個の台 | 6,800個 | 8,600個 |
ヘソ1~2個の台 | 5,800個 | 6,400個 |
【V確変機】
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
3個賞球の台 | 6,800個 | 9,600個 |
電チュー1~2個の台 | 6,400個 | 8,600個 |
ヘソ1~2個の台 | 5,400個 | 6,400個 |
なんかやこしいですね。今回の規制で期待獲得遊技球数の上限が下がるので、一回の大当たりで大量出玉を得られる可能性が低くなります。
まー、MAX台が無くなるので、期待獲得遊技球数の上限も一緒に下げないとつじつまが合わなくなりますよね。
ただ、更にややこしいのが規制前の期待獲得遊技球数の上限は初当りを含んでいましたが、規制後では初当たりは含みませんので、実質的に期待獲得遊技球数の上限がどれぐらい下がるのかはよく分かりません。
(下がるのは確実だが・・・)
3.最低出玉の変更
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
最低出玉 | 最大出玉の1/3以上及び600個以上 | 最大出玉の1/4以上 |
※1/260までは最大出玉の1/4以上、1/160までが最大出玉の1/8以上
最低出玉を多くしなさい!と言うことです。
但し、次回の出玉大当たりが確約されていれば出玉無しの確変が認められます。
私が大好きだった「CRエヴァンゲリオン~奇跡の価値は~」や「CRルパン三世TJ」などの純粋な確変機であれば問題ないです。
4.確変継続率の変更
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
確変率 | 65% | 100% |
確変継続率の変更は、現時点(2015年12月11日)ではまだ施行されていません。
本当にするのか分かりませんが、一応、現時点では2016年の5月から規制がかかるみたいです。
これで花の慶次や北斗の様な確変率80%のバトルスペックや、牙狼やルパンなどの電サポ当たりで100%確変に突入するV-STタイプや、ヱヴァンゲリヲン9の様な確変率100%のST機は作れなくなります。
時短は100回まで付けれるので、時短引き戻しを含めた実質確変率は73~76%ぐらいまで上がると思います。
追記:今後、2016年5月末にホールに登場する「CRモモキュンソード3」や「CRそれゆけ野生の王国」は新規性に対応しているので、継続率100%の確変機も今後姿を消します。
P-worldでスペックを見ましたが、ほんと魅力の無いスペックですよね・・・
スペックでお客さんを集めるのは今後一層難しくなるでしょうね。
5.ヘソ賞球の変更【2016年5月24日追記】
– | 規制後 | 規制前 |
---|---|---|
ヘソ賞球 | 4個以上 | 3個以下 |
※2016年4月以降に検定を受ける機種が対象
ベース30を確保するためにヘソ賞球にも規制が加わりました。
ちなみに、パチンコで言うベースとは、通常時100玉に対してどれだけ返却されるかの目安のことを言います。ベース30であれば、100玉に対して30個の戻し玉があることを意味しています。
ベースの数字が高くなるほど、戻し玉が多くなるので同じ投資額で長く遊べますが、その反面ギャンブル性が低くなると言うことです。
※他にもあったら教えて下さい・・・ついでに間違いもあれば・・・
感想
個人的な感想としては、私は基本的に甘デジしか打たないので「だからどうした!」程度にしか思っていませんが、一般のユーザーからしてみればかなりガッカリな規制内容だと思います。
何より牙狼(MAX)がホールから消えることは、パチンコ離れを加速させるのは間違いありません。(牙狼の功績って凄いですね)
少し話が反れます・・・
今回の規制の背景には、「射幸性の抑制による依存症対策」が挙げられます。要はリスクの高い台は依存症になる可能性が高いので排除しましょうと言うことです。
確かに勝ち負けのふり幅が大きいほど、ギャンブル性が高くなるので今回の規制によって多少は抑制できるかもしれません。
ただ、勘違いしてはいけません。
MAXでもミドルでもライトミドルでも甘デジでも買う玉の値段が同じであれば平均の負け額は同じということを頭に入れておかなければいけません。
MAX台が無くなって遊びやすくなったから毎日パチ屋に行こう!!って思っても、半年間パチ屋に通い続けたら、たとえ甘デジを打ち続けても、ずっとMAX台を打っていた時と同じ金額負けます。
(むしろ甘デジの方がアタッカーや電サポの解放頻度が高く、その分、削られる出玉が多いので負けやすい)
何が言いたいのかというと、玉を買う値段を下げなければ長期的にみて客のリスクは変わらないということです。
1日、1週間、1ヶ月程度でしたらギャンブル性の高い台の方がリスクは高いですが、もっと長期的に見た場合、どの台を打ってもリスクは変わりません。
競馬で例えるなら、一番人気の馬を4万円ずつ買い続けるのと、三番人気の馬を4万円ずつ買い続けるのと同じです。短期的なリスクで見ると三番人気の馬を買い続ける方がリスクは高いですが、長期的に見れば同じリスクですよね。
客のリスクを少なくするには、スペックに規制をかけるより玉を買う値段に規制をかけた方が遙かに効果的です。
今は1玉4円が最大なので、これを2円とか1円にすれば、ギャンブル性はグンと減ります。ただ、それをしてしまうとホールの収益が激減するので事業として成り立たなくなるでしょうが・・・
2016年以降はどうなる??
規制がかかる前の台の検定がまだ残っているので、今すぐ規制の影響で客離れが加速することは無いと思います。
まー、これからどうなるか分かりませんが、2016年の上半期は撤去になるMAX台を打つ客が増えるので逆にホールは活性化するかもしれません。(前向きに考えてみた・・・)
MAX台が無くなることにより、若者のパチンコ離れが更に更に加速しています。メーカーもそのことは頭に入れている(と思う)ので、今後はスペックでは無くてパチンコ自体の面白さを追求していくことが大きな課題になります。
でもどうでしょう・・・
最近の台・・・
演出面白いですか?
大きなハンドル・・・要ります?
派手な大きな役物・・・要ります?
クソ長いリーチ演出・・・要ります?
「んじゃー、お前が面白い台を考えてみろよ!」って言われれば困りますが、少なくともメーカーの開発者は遊技台を作るプロなので、もうちょっとユーザーが求めている台を提供してほしいものです。どれもこれも同じような演出はもう飽きた。
余談
私がパチンコを始めた10年ぐらい前に、大当たり確率の下限が1/400に変更になりました。
その当時もホールに残った規制がかかる前のCRF大ヤマト2ZX(1/496.5)にお客さんが殺到していたのを覚えています。
その当時は規制の存在なんて知らなかったので、「何で新台でもない大ヤマトがこんないっぱい台数があってみんな打っているんだろ・・・」と思ってました。
それでそこから今のMAX台(1/400)が主流になり、それが当たり前になっていくので、今回も最初は1/320がMAX台って何か違和感があるかもしれませんが、そのうち皆さん慣れていくのではなかろうか・・・
2R確変が最初に出来たときなんて、おっちゃんやおばちゃんは意味が分かっていなくて店員に「当たっとるが出玉がないやんけ!!!どーゆうことやー!!!」って怒ってましたからね。
時代は流れます。
1/400のMAX台は今の時代に沿わなくなっているのかもしれません。
皆で1パチの甘デジを打てばいいじゃないですか。
2017年以降どうなったか・・・
2017年4月4日更新
2017年になりどのホールもMax台(いわゆる1/399)の撤去が行われました。(一部撤去対象でない昔の牙狼を設置しているホールもありますが・・・)
久しぶりに昔通っていた大阪では有名なホールを覗いてみましたが、平日の昼間ということもありガラガラでした。
少なくとも規制前は北斗や牙狼は平日でも満席でしたが、今はメイン機種である「北斗無双」であっても1/3ぐらいしか遊戯していません。
規制の影響は確実に受けていると思われます・・・
今後、「パチンコの出玉規制」や「パチンコ店の入場規制」が実現されればパチンコ人口の減少は更に加速していくでしょう。