6号機の規制穏和で2018年のパチスロ業界はどう変わる?

パチスロ雑談

2018年の4月以降に検定を受けるパチスロ機に対しての規定が2月に発表され、これを正式の6号機の規定とすることが決まりました。

4月以降に検定を受ける機種は全てこの6号機になり、5.9号機として登場する台は3月までに検定を受けた台までです。

では、6号機は現行の5.9号機とはどのような点が変わるのか、また、実際に遊戯をする人や業界全体にとって、この規定はどのように影響するのかを考えてみたいと思います。

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5.9号機から具体的にどう変わるの?

5.9号機の主な規定として、ARTの純増枚数が2枚未満、AT機は実質的に作ることができず、更に一度のARTがどれだけ続いても、純増枚数が3,000枚を超えた時点で強制的にそれが終了させられるという内容がありました。

次の6号機ではこれらについて大きな変更があります。まず、ARTやATの純増枚数に具体的な数字が盛り込まれることが無くなったので、理論上、5.5号機のような純増3枚に近いAT機を作ることが可能になったのです。

更に、規定自体が変わった訳ではありませんが、検定方法の見直しによって、通常ゲーム時からリプレイがほとんどの小役(実質的な払い出し)を占めるAT機も作れるように変わりました。

このような変更点を見る限り、全体的な規制緩和だと表現できますが、逆に一度のARTやATでの純増枚数は3,000枚から2,400枚へと減らされてしまい、もしくは1,500ゲーム到達でも終了になることに決まりました。それによって、一撃の出玉に関しては逆に制御されることになってしまったのです。

それでも緩和と表現していい理由として、短時間での勝負が可能になった点が挙げられます。次項からはそれについて説明していきます。

5.9号機でAT機が作れなかった理由とは?

5.9号機ではAT機が作れませんでしたが、これは前項でも触れたように、規定の為というより、むしろ検定方法に問題がありました。

スロット台の検定では実機を何万ゲームと遊戯して様々なデータを採る試験を行いますが、5.9号機のその試験では常に左から順にボタンを押すという方法で行っていました。それではARTやAT機ではその当選中に押し順を無視しなくてはいけないことが多くなり、結果的に出玉をかなり損してしまいます。

スロット機には最低のペイアウトという規定もあり、仕組み的にARTより当選中に押し順による入賞が多いATではこれをクリアできなくなってしまったのです。その為に5.9号機ではAT機は実質的に作れませんでしたが、6号機ではフラグが立った役は揃えられなくても全て獲得したとして試験を行うようになったので、AT機が復活する(作ることができる)ことになったのです。

概ねの理由は以上の通りですが、もう少し詳しく説明すると、スロット機の検定は、筺体の物理的な検査(規定以外の余計な部品などが付いていないか等)、更にプログラム的な検査はもちろん、最後に実射試験が行われます。

この実射試験はプログラムによるエミュレーションなどで行う訳ではなく、実際にその筺体を人が遊戯して行います。規定のゲーム数を回してその間の出玉率が規定を超えていないかというチェックが主な内容ですが、逆に最低ラインを下回っていないかというチェックもしています。

AT機では当選中にほとんどのゲームで押し順を要求されます。それも、左が第一停止でないことがほとんどなので、左から順番に止めるという遊戯方法ではほとんどのゲームで小役はおろか、リプレイまでも取りこぼしてしまいます。

それでは最低ラインの出玉率がクリアできないのは明白で、その為に5.9号機ではAT機は実質的に作ることができなかったのです。大雑把に規定だと表現してしまっても構いませんが、実のところはこういう理由だったのです。

最高の純増が3枚近くになるのはどうして?

これまでの5.9号機では規定でARTの純増は2枚未満と決められていましたが、この規定自体が無くなったことで、理論上3枚程度までの台が作れると考えられています。

この理由を詳しく書くと、現在でもお店で人気のミリオンゴッド神々の凱旋やバジリスク絆などの5.5号機は同様にそのような規定が無かったことと、通常ゲーム時の払い戻しを極力減らすことでAT当選中に3枚近い純増を実現していました。

パチスロ機には出玉率の最低と最高の規定があり、5.5号機では最低が55%、最高で120%未満となっていました。この規定で純増3枚が作れたことから、純増枚数自体の規定さえ無くなれば、必然的にそれに近いものが作れるということになります。

ただし、6号機では最高でも割数は115%未満という規定になるので、3枚近い純増のAT機を作ればその分通常時の払い戻しに影響が出てしまう気がしますが、これについては特に問題にはならないと考えられています。

それは、一度の当選で最高でも2,400枚、もしくは1,500ゲームで終了となるリミッターが搭載されるので、同じ純増が3枚の台同士でも、そのような強制的に終了してしまう仕組みが一切無かった5.5号機と比較すると、当然全体的な割数としては落ちるからです。

同じ純増枚数が可能な5.5号機と比較して、一番の違いはやはり強制的に終了となるリミッターの存在です。しかし、これがあることで短時間であればその5.5号機並の大きなリターンが期待できるようになったのです。

短期間で勝負できるようになった?

この6号機の規定の背景には、あまり長時間は遊戯できない会社帰りの人にも楽しめるようにという意味が大いに含まれています。これは想像などではなく、実際に日本電動式遊技機工業協同組合というパチンコ、パチスロメーカーで構成される組合の会長が、6号機の正式な規定の発表と共にそう発言しました。

確かに一度のARTやATの当選で長くても1,500ゲームまでしか継続せず、その間は3枚近い純増で出玉が増えるとなると、そのような要素が見受けられることになります。

5.9号機ではそれまでより出玉をできる限り押えるような規定内容でしたが、6号機では一度の当選での最高出玉数こそ5.9号機より減ったものの、出玉のスピードは5.5号機並に上がったので、長く遊戯をして勝負をするのではなく、短期間で明確に勝ち負けが決まるようになったと言えるでしょう。

しかし、最高でも115%未満の規定で純増3枚近い当選役があるとなると、その当選確率は5.5号機並に抑えられることが容易に想像されます。前項で名前を挙げたような、ミリオンゴッド神々の凱旋やバジリスク絆といった台はそう簡単にはATに突入せず、ハマリ始めると大変なことになる台としても有名です。

6号機では5.9号機と比較して短時間に大きな出玉を得られるようになるとは言え、投資は5.5号機並になってしまう危険性があります。そして、リミッターの存在から、長時間遊戯をする場合のリターンはその5.5号機より低くなってしまうので、短時間での遊戯がメインになると言えるかも知れません。

ノーマルタイプにも規制が入ります

6号機で規定が変わるのは、ここまでに挙げてきたARTやAT機だけではありません。ジャグラーに代表されるボーナスだけで出玉を増やしていくタイプのノーマル機の規定も、5.9号機と比べて多少変化があります。

ノーマルタイプでは、元々よほど運が良くない限り短時間で多くの出玉を獲得するのはできない仕組みなので、5号機になってから5.9号機になるまでほとんど規定が変わっていませんでしたが、6号機ではボーナスの最高獲得枚数がこれまでより下げられることになりました。

具体的には5.9号機までは336枚を超えると終了となったボーナスが、300枚までとなります。これによる実際の出玉の違いを以下に計算してみます。

ボーナス中に全て1枚掛けで15枚小役で払い出しがあると仮定すると、それが24回続いて払い出しが360枚になります。23回当選までの時点では335枚なので、払い出しとしては360枚が可能です。この場合の純増は336枚で、そこまで一度のボーナスで出る機種もそうありませんが、規定上ではそのような台が作れました。

実際にはノーマル機として有名なアイムジャグラーの純増は最高325枚で、その他では312枚のいう台がほとんどです。

6号機では払い出しで300枚が上限となる為、15枚小役だけで払い出しがあってとしても、20回の当選で終了となります。その間に最低でも20枚は使っているので、純増として280枚が最高となってしまうのです。

上で挙げたように、これまでは純増が312枚の台が多かったので、最高でもその1割減になると考えていいでしょう。これを1割だけと見るか、大きな変化だと見るかは人それぞれですが、これまでより早く出玉を増やすことはできなくなったと考えていいでしょう。

尚、このノーマルタイプでは一度のボーナスで480枚まで払い出せるという別の規定もありましたが、それを適用していた台は5.9号機では1台も無く、これから登場する予定もないので、これについては割愛します。確かに5.5号機時代には僅かにそのような台も存在していましたが、人気が出ずにすぐにお店から消えてしまいました。

まとめ

6号機では、5.9号機では作ることができなかったAT機の復活や、当選中の純増枚数の増加から、業界では低迷していたスロット人気の起爆剤になるという期待が大きいようです。

特にあまり長く打つことができない人にとって、この6号機のAT機はかなり人気になると思われますが、一度の当選での最高枚数が2,400枚までとなる点には注意しないといけません。見掛けは5.5号機のような形ですが、そこまでの爆発力はないので過剰な投資には注意が必要です。

また、ノーマルタイプを専門に遊んでいる人にはそれほど大きな変化にはなりませんが、一度の当選での出玉をこれまでより少なくなるのは間違いないので、やはり投資金額には気を付けてください。

そのような点こそありますが、近年のスロットは5.5号機の全盛期をピークにどんどん規制が進み、それに連れて人気が下がっていた現状が、この6号機の登場で業界ごとまた盛り上がることになる可能性が高いと言えるでしょう。

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